【死霊館のシスター 呪いの秘密】の見所や感想を一部ネタバレありで語ってみた

【死霊館のシスター 呪いの秘密】の見所や感想を一部ネタバレありで語ってみた 死霊館のシスター 悪魔の秘密

アメリカで最も成功したホラーシリーズといえば、総興行収入21億ドルを記録している「死霊館ユニバース」の名前が真っ先に上がってくるのではないでしょうか。

2013年に実話を元にした戦慄のホラー映画「死霊館」が公開され、その後も死霊館シリーズは8作リリースされ、どれもヒットを飛ばしています。

そして2023年10月13日、特に人気の高い『死霊館のシスター』の続編である『死霊館のシスター 呪いの秘密』が公開されました。

シアター内には英語圏の観客も多く、夜の上映回でしたが客席は半分以上埋まっていて、死霊館のシスターの人気を改めて思い知らされました。

本記事では、映画『死霊館のシスター 呪いの秘密』を見てみた感想や、見どころを一部ネタバレありでまとめてみました。

今回ホラー映画を映画館で鑑賞したのは初めてだったのですが、大きな音と迫力ある映像で、映画終了後は膝がガクガクしていました。

【死霊館のシスター 呪いの秘密】のあらすじ

1956年フランス、神父が聖堂の中で焼死してしまうという怪事件が起こります。

さらに、各地でシスターや神父達が不可解な死を遂げ、悪魔の再来だと確信したヴァチカンは一人のシスターに事件の解決を依頼します。

彼女の名前はシスターアイリーンといい、透視能力を持っていて、以前バーク神父と共に悪霊ヴァラクを倒した過去がありました。

アイリーンはヴァラクを恐れながらも、新米修道女のデブラと共に、フランスに向かい悪魔の足取りを追います。

そして、以前ヴァラクを除霊する際に協力してくれたモーリスが、ヴァラクに取り憑かれてしまっていることを知り、彼女はモーリスが勤める女学校に急ぎます。

アイリーンとデブラは、モーリスや女子生徒達を助け、ヴァラクに打ち勝つことはできるのでしょうか。

美しいフランスの街並み

映画『死霊館のシスター 呪いの秘密』の舞台は、1956年のフランスで、美しい大聖堂や情緒あふれる街並みを楽しむことができます。

物語の冒頭は、フランスのタラスコンにある教会から始まるのですが、ミサの様子や美しい礼拝堂、ステンドグラスを見ることができてうっとりさせられました。

しかし、螺旋階段や仄暗い用務室で少年がミサの後片付けをしていると、何かが起こるのではないかという不穏感が漂い始めます。

また、薄暗い夕暮れ時の小道も、アイリーンが迷い込むことで別世界に連れていかれる錯覚に陥ります。

観客と映画の登場人物達が、ヴァラクの世界に引き込まれる下地作りが、フランスの街並みや建物をとおしてうまく作られていたと感じました。

悪魔の出現の仕方が多彩

今まで8シリーズもの悪魔を描いてきた死霊館ユニバースですが、本作でもあの手この手を使って視聴者を驚かせてきます。

特に、雑誌がぱらぱらと風で捲れて、だんだんシスターヴァラクの姿に変わっていく演出は今までなかったものだと思います。

ヴァラクの像が浮かび上がるまで、戦後に流行したマリリン・モンローのような女性や、リキテンシュタインの絵画、怒っているような顔や泣いている顔など、いろいろなページが捲られます。

いろいろな感情がページとなって入り混じって、最終的には根源的な恐怖であるシスターヴァラクに行き着くというのは、心理描写の観点からみてもよくできていたのではと感じます。

『死霊館 悪魔のせいなら無罪。』のようなスリリングな謎解き展開

『死霊館のシスター 呪いの秘密』は、前作の『死霊館 悪魔のせいなら無罪。』のマイケル・チャベス監督が引き続き製作を担当しています。

そのため、『死霊館 悪魔のせいなら無罪。』のような、悪魔の手がかりを追う推理展開を楽しむことができます。

アイリーンは、最初依頼を承った時、ヴァラクが今どこにいて何を狙っているかさえわかりませんでした。

しかし、神父達が殺された現場を検証し、聞き込み調査を行い、アイリーンの透視能力を使ってヴァラクの目的を少しずつ解き明かしていきます。

また、普段一般人が立ち入ることができない、南フランスの歴史的な建造物である、教皇庁の中を映画を通して見ることができて面白かったです。

↓『死霊館 悪魔のせいなら無罪』についてはこちらでまとめています

アイリーンは何故ヴァラクを倒せた? ※ネタバレあり

アイリーン達は、シスターヴァラクは聖遺物である「聖ルチアの目玉」を狙っていることを知り、モーリスが滞在している女学校に向かいます。

ヴァラクよりも先に「聖ルチアの目玉」を手に入れたアイリーンでしたが、悪魔の策略にはまり、聖遺物は灰になってしまいました。

ヴァラクに炎で焼かれ、絶望的な状況に陥ったアイリーンが思い出したのは、幼い頃に引き離されてしまった母の言葉でした。

自分の与えられた役目

アイリーンは、自分が何故透視能力を授かり、苦しまなければいけないのかずっと悩んでいました。

しかし、死の間際に母が言い残した言葉と自分が炎に燃えなかった事実に直面し、自分が聖ルチアの子孫だということを悟ったのです。

自分自身が誰かを理解し、己の能力に目覚めたアイリーンは、一気に形成を逆転させます。

このような展開に、追いつけない視聴者もいると思いますが、殉教者や預言者は神様によって特別な力を与えられる存在です。

アイリーンは、神様からの使命と今自分が何をしなければいけないかを知り、悪魔に抵抗する手段を見つけたのです。

ワインも信じればキリストの血になる

アイリーンとデブラは、吹き出すワインに手を当て、それをキリストの血に変えることでシスターヴァラクに打ち勝つことができました。

物語前半ではデブラが告解を拒んでいた時、アイリーンは「信じればただのワインもキリストの血になる」と話していましたが、大きな伏線になっていました。

また、新約聖書のヨハネの福音書2章では、キリストがカナの婚礼で水をワインに変えるエピソードがあります。

この話はキリスト教では有名な話で、聖書の話を映画で反芻することで、全米でのヒットを確立したのではと考えられます。

そして、アイリーンとデブラが神様への信仰によって、さらにワインをキリストの血に変えることができたのです。

さらに、マタイの福音書21章22説では『…信じて求めるものは、みな与えられるであろう』と書かれていますが、アイリーンとデブラの神を信じる心がヴァラクを倒す力になったのでしょう。

比較的キリスト教徒の多いアメリカで、聖書の感動的なエピソードを抜粋することで、多くの人々が映画館に足を運ぶきっかけになったのではと感じます。

さいごに

『死霊館のシスター 悪魔の秘密』の見どころや感想を、一部ネタバレありでまとめてみましたがいかがだったでしょうか。

死霊館シリーズは、ホラー映画としての完成度が高いだけでなく、ヒューマンドラマを繊細に描いているところが評価されているのではと確信しています。

ホラー映画の臨場感を味わうには、映画館がぴったりだと思いますので、是非お時間があれば足を運んでみてくださいね。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

↓過去の死霊館ユニバースについてはこちらでまとめています!映画館にいく前の予習にいかがでしょうか

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