子供の頃、音楽の授業で練習するリコーダーが吹けなくて悩んだ経験がある人なら、『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』はきっと楽しむことができると思います。
2024年のドラえもん映画のテーマは音楽で、リコーダーを上手く吹くことができず、音楽が嫌いになりかけていたのび太が、不思議な少女ミッカと音楽の楽しさに目覚めていくというお話です。
3月2日に公開された本作ですが、公開から一週間後の土曜日に、6歳の娘と4歳の息子(知的障害ありで精神年齢は2歳)と一緒に鑑賞してきました。
館内はほぼ満席で、家族連れから高校生など、幅広い年代の観客が訪れていました。
小学生低学年から楽しめる作品で、娘は楽しそうに鑑賞していましたが、息子には少し難しかったみたいで途中で寝ていました。
本記事では、【映画ドラえもん のび太の地球交響楽】の概要と、子供達の感想、そして母親の目線からみた感想についてまとめてみました。
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】のあらすじ
音楽会に向けて、リコーダーを練習するのび太は、練習中に変な音を出してしまいスネ夫とジャイアンに『のんびり呑気なのび太の「の」音だ!』とからかわれて惨めな気持ちになります。
いつものようにドラえもんに、なにかいい道具はないかと頼みに行こうとしますが、そこでこっそり「あらかじめ日記」という道具をくすねてきました。
明日の予定に「今日わ音楽がなかった」と「あらかじめ日記」に書き込むと、次の日音楽の授業はなくなってしまいのび太は驚きます。
それだけではなく、皆声が枯れたりラジオが壊れたり、音楽を奏でたり聴くことができなくなってしまいました。
異変に気付いたドラえもんは、のび太からあらかじめ日記を取り上げ、予定を書き変えのび太を怒りました。
のび太はしぶしぶリコーダーの練習を河原でしていると、そこに不思議な少女ミッカが現れ、のび太に美しい歌を聴かせてくれました。
ミッカは、音楽を原動力に動くムシーカ星の女の子で、今は力が無くなってしまった「ファーレ(音楽)の殿堂」をのび太達の音楽で蘇らせてほしいと言いました。
のび太、ドラえもん、しずか、スネ夫、ジャイアンはそれぞれ楽器を選び、ミッカ達と演奏を奏で、殿堂を甦らせていきますが、そこに謎の生命体が現れてしまい…。
のび太達は、ファーレの殿堂、そして地球を音楽の力で救うことはできるのでしょうか。
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】のキャラクター
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】では、ドラえもんをはじめ、個性豊かなキャラクター達が出演します。
お馴染みのキャラクターについて
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】では、のび太、ジャイアン、スネ夫が、「音楽家ライセンス」を使ってそれぞれ自分に合った楽器を演奏します。
最初はあまり上手でなかった演奏が、どんどん上達していき、流れる音楽はそれぞれ流線やキラキラ光る模様になって流れていくのがとても綺麗でした。
合奏をするとき、それぞれの音楽の光が一緒に踊るように広がっていき、娘も「音楽が綺麗だった」と話していました。
のび太はリコーダー担当
先述した通り、のび太はあまりリコーダーが得意ではありませんでしたが、音楽ライセンスの選別により作中ではリコーダーを吹いていました。
実は、人類が最古に作り出した楽器は笛だそうで、リコーダーはその形に似ているそうです。
のび太のリコーダーは、単音で打楽器のような役割でありながらも、合奏の中に上手く溶け込んでいて、オーケストラにもリコーダーの演奏って溶けこむことができるんだと感心しました。
しずかちゃんは打楽器担当
しずかちゃんは、音楽ライセンスの結果、打楽器担当になりボンゴやカスタネットなど曲に合わせていろんな打楽器を演奏していました。
打楽器らしく、丸くて土星のような形をした光の粒が、演奏するたびにでてきて楽しい気持ちになりました。
しずかちゃんは、本編ではバイオリンで黒板を引っ掻くような演奏をすることでお馴染みですが、バイオリンを弾かなくてよかったと正直安堵しました。
スネ夫はバイオリン担当
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】では、バイオリンの担当は、おぼっちゃま育ちのスネ夫が奏でていました。
確かに、品格の高いバイオリンは、スネ夫に似合っていたようにも感じます。
バイオリンの音色は、流れるような光の流線になり、美しいメロディラインになっていたのがよかったです。
ジャイアンはチューバ担当
ジャイアンは、そのどっしりとした体格と肺活量を見込まれたのか、チューバ担当に選ばれました。
低音の楽器は、合奏において重要な立ち位置だと思うので、オーケストラの中でも音が大きかったです。
ドラえもんは指揮者!
みんな大好きなドラえもんは、指揮者として4人の演奏をサポートしてくれていました。
最後の合奏では、モーツアルトのかぶっているようなカツラをかぶり、燕尾服をばっちり着込んで最高にかわいかったです!
オリジナルキャラクターミッカがかわいい!
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】で登場する、オリジナルキャラクターのミッカは、6歳の娘も「かわいい!」と好評でした。
ミッカの声は、当時小学校6年生だった平野莉亜菜さんが担当しており、美しい歌声と無邪気な声が魅力的でした。
彼女の「ピピっと響いた!」という決め台詞もばっちりきまっていましたし、声優初挑戦ながらもアドリブなどもこなしていたそうです。
ビジュアルもとてもかわいく、ミッカが踊ったりすると、長い三つ編みをくるくる弾ませて和ませてくれました。
ロボット達の名前があの音楽家に似てる?!
ファーレの殿堂には、ムシーカ星人の生き残りであるミッカを守るために、ロボット達が一緒に暮らしていました。
そのロボット達の中には、地球の有名なクラシック音楽家達と似ているものがあり、これは音楽の授業に似たものになってよかったなと感じました。
例えば、子供達がモーツアルトや滝廉太郎の名前を聞いた時に「ドラえもんでそんなキャラクターいたな」と思い出してもらうことで、音楽家を知るきっかけになると感じました。
また、ミッカの側近であるチャペックとはチェコの小説家の名前で、「ロボット」という言葉を一番初めに作ったと言われています。
確かにドラえもんに登場するチャペックは、【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】では、作曲だけでなく絵本を読んでいる場面もありました。
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】をみた感想
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】は、子供に音楽の楽しさを知ってもらうのに良い映画だと感じました。
しかし、作品自体の盛り上がりは全て終盤に集約されているので、途中は退屈に感じる場面もあるかもしれません。
実際ギャグ要素が少なめで、上映時間が1時間55分と子供が見るのには少し長い上映時間なので、未就学児の息子は途中で眠ってしまいました。
子供の感想
6歳の娘は、【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】をみて、音楽がとても綺麗だったと話しています。
またミッカちゃんのような、かわいい女の子が出演するところも、感情移入がしやすかったのではと感じます。
しかし、物語中盤では椅子にだれて座ったり、退屈していた場面もありました。
最後の大合奏の場面は、目を見開いて集中してみてくれていました。
親からみた感想
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】は、子供に音楽を好きになってもらうには、良い映画だと感じました。
リコーダーが上手く吹けないのび太を、幼少期の自分と重ね合わせたり、のび太が一生懸命演奏する姿に元気をもらえたように感じます。
中盤は少し中弛みしましたが、最後の大合奏や、日常の音がオーケストラに混ざっていく様子はなんだか感動させられました。
作画も子供向けアニメと思えないほど拘っていて、映画館で子供と鑑賞することができてよかったと感じました。
入場者全員プレゼントについて
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】の入場者特典は、映画公開用に作られたオリジナル冊子でした。
映画で使われた道具がでてくるまんがが収録されており、てんてこまいするのび太とどらえもんがかわいく、思わずくすっとさせられます。
ひみつ道具のクイズも、暇つぶしになりそうですし、パラパラ漫画もページの端に描かれていて、ページを捲るのが楽しくなります。
劇場で登場したキャラクターについても詳しい説明が載っており、6歳の娘と夫が夢中になって読んでいました。
世界のおもしろ楽器というページでは、QRコードを読み込むと、楽器の音を聴くこともできます。
さいごに
【映画ドラえもん2024 のび太の地球交響楽】は、大人も子供もみると音楽に対する見方が変わる映画だなと感じました。
物語の起伏は少ないですが、音楽の知識を深めることができ、合奏って楽しいものだなと感じられます。
ドラえもんが好きな人ならきっと楽しめる映画です。
お時間がありましたら、子供と一緒に、音響の整った劇場で鑑賞することをおすすめします。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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