映画【金の国水の国】は面白くない?後世に残る美しい映画 ※ネタバレあり

映画【金の国水の国】は面白くない?後世に残る美しい映画 ※ネタバレあり 映画

美男美女をモデルにした恋愛物語は多いですが「金の国水の国」の映画ポスターをみると、そんなことよりも夫婦が幸せそうならそれでいいのではと思ってしまいます。

女性はふくよかだけど可愛らしくて、男性の方もイケメンではないけど誠実そうで、二人の主人公が見つめ合う姿にはっとした人も多いのではないでしょうか。

インスタ映えはしないかもしれないけど、お互い幸せそうで、見ていて優しい気持ちになれる二人と美しい街の風景に目を奪われます。

こんなに美しいポスターの映画なら、きっと面白いに違いないと思い「金の国水の国」の公開を心待ちにしていました。

そして、2022年1月27日の午前中に映画館で「金の国水の国」を視聴しましたが、結果満足度は高かったです。

金の国の目も覚めるような美しい装飾と、水の国の目に優しい暖かい緑色に癒され、特にサーラの美しい服にいつもうっとりさせられました。

CMで話していたように、とにかく泣ける!という場面はありませんでしたが、最後まで夢見心地でほんのりと希望を持たせてくれる温かいラブストーリーでした

「金の国水の国」とは?

「金の国水の国」とは、岩本ナオさん原作の漫画で2017年に「このマンガがすごい!」と「マンガ大賞2017」に選ばれています。

美しい世界観と、愛しさ溢れる二人の主人公の愛に、多くのファンが心を打たれアニメ化を期待されてきました。

本作は数多くのアニメを世に送り出してきた、マッドハウスが制作しました。

監督は、「ちはやふる」や「俺物語」を手がけた渡邊こと乃さんで、「金の国水の国」に深く傾倒しており、アニメ化を誰よりも切望していました。

脚本は、坪田文さんで、ドラマ「コウノドリ」や「マッサン」、アニメ「HUGっと!プリキュア」なども担当されています。

プロデューサーは、「竜とそばかすの姫」にも携わった谷生俊美さんです。

音楽も「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」や「鎌倉殿の13人」を担当されたEvan Callさんが手がけ、異国情緒溢れた世界に誘います。

あらすじ

商業が発展しているが水資源に問題を抱えた国アルハミトと、商業ラインを封鎖されたが絶え間なく水が湧き出る山を独占したバイカリは、長年歪み合って対立してきました。

二つの国の仲の悪さに仲裁に入った神様は「アルハミトで一番美しい娘を嫁にやり、バイカリで一番賢い若者を婿にやりなさい」と両国の長に伝えました。

嫁に選ばれたサーラは嫁入り支度を整えていましたが、輿の中身は犬であることに驚きます。

サーラは、両国が争いにならないよう婿が来たふりをすることにしました。

一方婿に選ばれたナランバヤルも、どんな嫁でも受け入れる覚悟がありましたが、自宅に戻るとそこに待っていたのは猫でした。

ナランバヤルとその家族は、アルハミトから来た嫁が猫であったことを誰にも言えずにいました。

しかし、二人に送られた犬のルクマンと猫のオドンチメグは、サーラとナヤンバヤルを見事に引き合わせます。

そして二人の出会いは、両国の運命を大きく変えていくことになるのです。

泣ける映画なの?

原作者である岩本ナオさんは映画「金の国水の国」を見て、深く感動し涙したと話していますが、初見の視聴者にとっては正直泣きどころはわかりませんでした。

きっと漫画の世界を、そのまま映画で美しく再現されていたのをみて、感極まって泣いてしまったのかと思います。

ストーリーの流れとしては、仲が悪かった国同士が国交を結ぶという流れなので、泣けるというよりはむしろよかったと心から称賛してあげたくなる内容になっています。

また、この映画で一番基本となっていて芯となる部分は、家族の在り方です。

ナランバヤルは、王女たちのお茶会で結婚する相手をどのような基準で選べばいいのか問われますが、その回答がとても印象に残りました。

お茶の時間に最後に残ったビスケットを

黙って一人で食べちゃう人は選んじゃダメってことなんですかね

引用:岩本ナオ「金の国水の国」小学館

そして、さりげなくサーラにビスケットを渡すナランバヤルを見て、夫婦っていいなと思う人は私だけではないのではと感じます。

本作は泣けるというよりも、心が温かくなりパートナーに優しくあろうと思わせてくれる映画なのではと感じます。

キャストが豪華!

映画の主役は声優ではなく、俳優である賀来賢人さんと浜辺美波さんが担当されています。

お二人は、もともと声優だったのかと思い違いをするほど、見事なナランバヤルとサーラを演じてくれました。

サイドキャラクターには、豪華声優陣が脇を固めており、どのキャラクターも生き生きとしていて物語に深く入り込むことができました。

賀来賢人さんのナランバヤルが素朴で誠実

賀来賢人さんが演じるナランバヤルは、素朴でありながら思いやりと誠実さに溢れ、王子様ではないけれども女子をキュンキュンさせる主人公でした。

また、建築技師で賢いナランバヤルは、長台詞が大変多かったのですが、賀来賢人さんの声だと難しい説明もすんなり頭に入ってきました。

サーラを控えめに「お嬢さん」と呼ぶ声は、無器用ながらも思いやりに溢れていて、こんな夫がいたら是非欲しいよと思わせてくれました。

多彩な表情を見せるナランバヤルを、是非劇場で見てもらいたいものです。

浜辺美波さんのサーラがおっとり美しい

浜辺美波さんが演じるサーラは、声からも柔らかく洗練された雰囲気を醸し出しており、聞いているだけで安心感がありました。

93番目の王女で、バイカリとの国境付近の辺境の地に住んでいたサーラですが、言葉遣いや雰囲気からは抑えきれない気品が漂ってきます。

見た目は少しふくよかで、美人とは言えない容姿ですが、声や物腰で美しさを表現できるものなのだと感心させられました。

ナランバヤルとのやりとりも、時にコミカルだったり、強がったり人間味溢れた王女をみせてくれました。

神谷浩史さんのムーンライトがイケメンすぎ

神谷浩史さんが演じるムーンライト=サラディーンは、ナランバヤルが最初に交渉をする相手で、物語の重要な役割を担っています。

オフレコ中の神谷さんは、賀来さんが演技に入りやすいように世間話をしたり指導をしてくれたことに、賀来さんは大変感銘を受けたようです。

会場挨拶の際には、神谷さんは「声の魔術師」「心の師匠だ」と賀来さんは嬉しそうに語っています。

実際、作中で二人が会合をする重要なシーンは、神谷さんの助けもあり張り詰めた緊迫感を醸し出していました。

また、神谷さんが音声インタビューで「『金の国 水の国』はこの先何十年も残る映画になったと思う」と話されており、本作にかける意気込みは特に強いものだったと感じられます。

サイドキャラクターの声優が豪華!

「金の国水の国」のサイドキャラクターの声優は、神谷さん以外も大変豪華で、木村昴さん演じるジャウハラや沢城みゆきさん演じるライララにも注目が集まりました。

特に、ライララは連載時からの人気キャラで、神出鬼没な黒づくめの姿が一度みるとなかなか忘れられません。

陰謀渦巻く金の国で、ライララやジャウハラが戦うシーンは、後半での見所でもあります。

国の情景が美しい

漫画「金の国水の国」は、背景や服の刺繍まで細かく書き込みが施されており、この情景をカラーでも見れたらと思うファンも多かったことでしょう。

映画では、美術設定は矢内京子さん、美術監督を清水友幸さんが担当しており、ナランバヤルが「金の国だ…」と呟くほど美しい光景が広がっていました。

A国のモデルはオスマン帝国

金の国アルハミトは、かつての大帝国であるオスマン帝国をモデルとしており、部屋の装飾の美しさにはうっとりさせられます。

富の象徴であり貴金属をふんだんに纏った衣装は、女性であったら一度は憧れる服装だと思います。

篠原千絵先生が描く「夢の雫、金の鳥籠」などが好きな人なら、一見の価値ありです。

水の国のモデルはチベット

ナランバヤルの故郷であるバイカリは、チベットがモデルで緑の美しい国です。

国の向こうに見える山が美しく、族長は花風呂を楽しみ、行進の際にも大量の花びらをまきます。

花と緑と水に溢れる描写は美しく、サーラもバイカリの緑に心奪われていました。

金の国水の国の残念なところ

「金の国水の国」の残念なところは、物語に盛り上がりが全くないことです。

そもそもこの話は、サーラとナランバヤルが出会い恋に落ちるまでの約1週間を丁寧に描いた作品です。

そのため、物語自体が大変コンパクトにまとめらていて、起承転結の「転」の部分にいささか問題があったのです。

無理矢理な泣きどころ

「金の国水の国」で唯一無理矢理だなと思った部分は、サーラが猫のオドンチメグがアルハミドがバイタリに送った嫁だと気付かなかったことです。

お茶会で、サーラの姉であるレオポルディーネは「アルハミトは片耳の黒い猫をバイタリに送った」と話してているのですが、なぜかサーラはそれがオドンチメグだと気付きませんでした。

サーラはオドンチメグを何度も見ていますし、学者の息子であるナヤンバヤルが婿に選ばれなかったと気付かなかったのが不思議です。

いくら王女様だと言っても、この設定に無理があるのではと感じました。

後半に泣きどころを持ってくるために、とってつけたような素人でもわかるような思い違いを作り、無理矢理泣ける展開を持ってきたことに驚かされました。

まとめ

映画「金の国水の国」の概要や、感想についてまとめてきましたがいかがだったでしょうか。

盛り上がり起伏の少ない物語構成ですが、芯があり美しい良い映画で、テンポもよく最後まで退屈せず鑑賞することができました

温かい気持ちで見ることができる映画なので、是非大切なパートナーと一緒にみることをお勧めします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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