一虎の過去は?気持ちが伝えられない家族が行き着いた先とは

一虎の過去は?気持ちが伝えられない家族が行き着いた先とは 少年漫画

漫画「東京卍リベンジャーズ」は2017年から、週刊マガジンで連載され2023年1月に完結しました。

思春期の少年の葛藤を繊細に描いたヤンキー漫画で、読んでいると思春期の頃の自分を思い出すと言う人も多いのではないでしょうか。

羽宮一虎も、自分の家庭環境や悪の感情と葛藤したうちの一人で、マイキーの兄である真一郎を殺してしまいました。

作中で一虎は

人を殺すのは”悪者”でも敵を殺すのは”英雄”だ

引用:和久井健「東京卍リベンジャーズ」講談社

と話しています。

そして、自分が殺人を犯してしまったのはマイキーのせいだと言い張るようになり、本気でマイキーを殺そうとしました。

にわかに信じられない行動をとる一虎ですが、なぜ狂気に満ちた洗濯に至ってしまったかを本記事では解説していきます。

東京リベンジャーズの一虎とは

東京リベンジャーズの一虎は、1990年9月16日生まれで、東京卍會初期メンバーのマイキーや場地と同年代です。

首に虎のタトゥーを中学生から入れており、首筋を露出した服を着ていることが多いです。

肌が敏感だそうで、洋服のタグはすぐにとってしまうそうで、過敏な性格をしていると言えます。

マイキーが好きなバブというバイクを盗みに、バイク店「S・S MOTER」に侵入し、見回りに来ていた店主の真一郎を殺してしまいました。

その後少年院に入所しますが、殺人を犯してしまったやるせない気持ちを、マイキーにぶつけるようになってしまいました。

出所後は暴走族チーム「芭流覇羅(バルハラ)」に所属し、マイキーの命を狙うようになります。

変化する一虎の髪型

一虎は容姿端麗で、女子生徒や場地からかっこいいと評されていますが、本人は自分の顔があまり気に入っていないようです。

表情があまり出ないタイプの一虎ですが、その代わり髪型はころころと変わります。

それはなぜかというと、一虎がその時自分がするべき髪型に変えているからだと考えられます。

一虎幼少期

一虎が子供の頃は、黒髪で特徴のない、いわゆるおぼっちゃまヘアーでした。

子供のためできる髪型が少ないと言う点もありますが、場地と出会ってからすぐに髪型を変えたのを見ると、意図的にきちんと整えられた髪型にしていたのだと考えられます。

この時に一虎が真似ていた髪型は、恐らく自分の父親と同じような髪型で、体裁を守ることに専念していたのだと考えられます。

体裁ばかりを気にした結果、一虎は友達からお金をたかられても断ることができず、母親の金を盗んでしまっています。

東卍會結成時の一虎の髪型

マイキー達に出会った頃の一虎は、パンチパーマのリーゼントになりました。

場地と出会い今までの体裁を捨てて、不良になると誓ったからこそ、自らの個性を髪型に込めたのだと思われます。

パンチパーマリーゼントの一虎
引用:和久井健「東京卍リベンジャーズ フルカラー短編集 STAY GOLD」講談社

出所後の一虎

出所後の一虎の髪型は、よく頭にバナナを乗せているようだと言われていますが、黄色いメッシュと外はねしたウルフヘアーが特徴的です。

この頃の一虎は、精神的にとても参っている状態で、その心理状態が無造作な髪型からも現れています。

未来の一虎の髪型

未来の一虎
引用:和久井健「東京卍リベンジャーズ」講談社

未来の一虎の髪型は、明らかに場地を意識しています。

自分が場地に変わって、千冬と協力して東京卍會を改革しようと意気込んでいたことがわかります。

精神的な苦しさが改善されたため、髪の毛の外ハネがなくなってしまいました。

一虎の過去

一虎の過去については、東京リベンジャーズDVD1巻と2巻の特典として封入されていましたが、「東京卍リベンジャーズ」 フルカラー短編集 STAY GOLDの2巻で読むことができます。

本編では語られなかった、一虎の生い立ちや、マイキーへの深い依存性などを垣間見ることができます。

初期メンバーの活躍がカラーで振り返ることができるので、読み応えがあっておすすめです。

無機質な家庭

一虎と無機質な家庭
引用:和久井健「東京卍リベンジャーズ」講談社

一虎の父親は、一虎と一虎の母親に日常的に暴力をふるう人でした。

机や家具がひっくり返るほどの壮絶な暴れっぷりで、心の弱い一虎は意図的に自分が叩かれていた時の記憶を思い出さないようにしていました。

そのため、一虎の母親は息子を連れて家を出ました。

注目すべきは、母親が一虎に離婚する時にどちらかついていくか聞く時、一虎と目線が合うように一虎の顔を両手で挟んで無理矢理目線を合わせようとしているところです。

それは、一虎が日常的に母親と目線を合わせて喋ることができないということでしょう。

一虎は自分の家庭のことを「無機質な家庭」だといいますが、一虎自身も表情が分かりにくく自分の感情を表すのが不器用でした。

そしてそれは、一虎の両親も同じことだったのです。

自分が異質だとわかっているから体裁を整える父親

一虎の父親の見た目は、真面目なサラリーマンな印象で、スーツを着こなし髪型に乱れはなく暴力をふるうようには見えません。

しかし、自分が思い描いた世界に一点でもぬかりがでてしまうことが許せないようです。

妻に対しても一虎に対しても、完璧を求めた結果が度を過ぎた暴力に発展してしまったのかと思います。

我儘な性格はマイキーと似ている

周りの人間が自分が思った通りに動くと思っている点では、マイキーと一虎の父は似ているように感じます。

気持ちの浮き沈みが激しい人は、マイキーだと個性的でかわいい印象がありますが、一虎の父親に可愛げは全くありません。

それでも一虎が、二人を重ねてみてしまったわけは、二人を強く意識してしまっていたからでしょう。

子供に向き合えない母親

一虎の母親は、一虎と一緒にいても目線を合わせることなく、誕生日についても覚えているそぶりを見せませんでした。

そのため、自分の感情を表に出すことが上手ではなく、一虎がお金を盗んでいてもみてみぬふりをしていました。

そのような態度が夫の気に触れて、暴力をふるわれる原因になっていたのかもしれません。

そして、感情が表に出にくく、視線を合わせにくいと言う性格はおそらく一虎に遺伝していました。

離婚でどちらについていくか一虎に迫るときの台詞はとても印象的です。

オマエはお父さんの味方?

それともお母さんの味方?

どっちもはダメ どっちかよ

引用:和久井健「東京卍リベンジャーズ」講談社

お母さんの性格が、あなたにうつってしまって、こんなに表情がないあなたになってしまった責任は私にあるのだけど それでも私についてきてくれる?

それとも社会的に成功しているお父さんについていく?

と言っているようにも考えられます。

友達に依存する一虎

暴力的な父親と自分が嫌いな母親に育てられた一虎は、自分に自信が持てず、絶対に勝てる非力なアリを潰して遊ぶ子供になってしまいました。

また、自分が父親からの暴力に耐えてきたように、友達の足を折ることで「自分にどれだけの愛情をもっているか」試し行為を行なっています。

そして基本的に友達を依存相手として捉えているので、自分の味方ではないとわかるとすぐに攻撃的な態度に変貌します。

自分を金づるにしていたジュンペケのピアスをとるだけならまだ可愛かったですが、大好きな場地に裏切られたとわかったときは、顔を歪めながらナイフ刺してしまいました。

なぜマイキーを逆恨みしたのか

一虎は、マイキーがジュンペケからの報復時に助けてくれたことで、マイキーに深い依存心を持つようになってしまいました。

一虎は、マイキーのためにバイクを盗めば、マイキーの愛情を享受することができると勘違いしました。

しかし、計画は失敗してしまい、一虎は自分がマイキーからの愛情をうけることができないとわかった時浮かんだのは母親の姿でした。

母親が暴力を受けて苦しんだように、自分も大好きなマイキーのせいで苦しんだと言いました。

愛情の代わりに、暴力を受けてきた一虎は、自分の思い通りにならないなら排除するしかないという思考に達てしまいました。

さいごに

東京卍リベンジャーズの中でも、心理状態が分かりにくい一虎の心情について解説してきましたがいかがだったでしょうか。

サイドストーリーや物語を追っていくと、一虎が苦しみ悩んでいたことがわかって、本当に魅力的なキャラクターだと感じました。

本編でももっと登場シーンが多いと嬉しかったです。

「東京卍リベンジャーズ」 フルカラー短編集 STAY GOLDの2巻では、かわいい一虎がみれるので、ぜひ読んでみてくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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