映画【ズートピア2】個性的なキャラの裏に隠れたぬるいストーリー構成とメッセージに萎えた

映画【ズートピア2】個性的なキャラの裏に隠れたぬるいストーリー構成とメッセージに萎えた 2025年映画

2025年12月5日、ディズニーの人気アニメ【ズートピア2】がアメリカでの公開日より1週間遅れて公開されました。

11月の第4木曜日は、アメリカではサンクスギビングという祭日があるので、子供達が買い物やレジャーに出かけやすいタイミングを狙って公開されたと言っても良いかもしれません。

アメリカでは【アナと雪の女王】と同様に、世界での興行収入が10億ドルを突破し、日本でも洋画アニメの中では興行収入歴代1位を獲得しました。

SNSでも評判は上々だったので、家族揃って吹き替え版を映画館に鑑賞することになりました。

子供達の反応は良く、序盤はうさぎのジュディとニックの掛け合いが面白く、新しく登場した配信者ビーバーのニブルスやセイウチなどはとても良いキャラをしていました。

しかし、物語が終盤に入っていくと、内容の薄さや訴えたいメッセージの矛盾、しつこいくらいのオマージュシーンに少しずつ萎えていきました。

元々ディズニーの人気アニメの続編というものは、本編よりも出来が悪く、絵もストーリーも本編よりも劣っているのが普通でした。

過去のものと比べれば、映像は美しくスリリングで面白く、キャラクターも個性的で良かったのですが、やはりメッセージ性はどんどん薄れてしまうんだなと感じました。

本映画のメッセージとしては、他人の著作物や研究を盗んで自分のものにしてはいけないというテーマなのに、テーマ曲の「zoo」という曲はどこかで聴いたことあるなと感じました。

ズートピアのあらすじ

新米警察官ジュディとニックは、重要な仕事を自分から解決しに行くスタイルで、今日も麻薬密輸犯を追って街をめちゃくちゃにしてしまいました。

ジュディの上司ボゴ署長は、ジュディに目をかけながらも、ニックと協力して仕事ができるようになるまで、セラピーを受け警察官としての仕事を控えるように言いました。

しかし、麻薬密輸犯の車の中にズートピアにいないはずの蛇をみたジュディは、ボゴ署長の命令を無視して独自に調査を始めます。

蛇がある日誌を探していることを知ったジュディは、ちょうどズートピア創始者のオオヤマネコが日誌のお披露目パーティーをしていたので、ニックを連れてパーティーに潜入しました。

すると、パーティー会場に蛇が姿を現し、日誌を盗んで行ってしまいました。

ジュディが蛇を追いこむと「信じて蛇は悪役じゃないんだ」と言われ、ジュディは蛇のゲイリーを捕まえることを躊躇します。

ゲイリーを逃した責任を問われたニックとジュディは、警察に追われながらゲイリー家族がなぜズートピアから追放されてしまったのか、ビーバーのニブルズの手を借りながら謎に迫ります。

キャラクターについて

ディズニーでは、キャラクターの一人一人に担当がつくそうで、そのキャラクターに対する完成度はとても高いです。

【ズートピア2】でも、1のキャラクターに加えて新キャラクターも登場し、ますます賑やかな展開でした。

今回は水辺や爬虫類などの動物が登場し、40年前に流行ったエリマキトカゲが水辺を走っているのを見た時は、ちょっと感動してしまいました。

ギャグセンスが秀逸で、子供でも大人でも楽しく見ることができ、走って追いかけるシーンも多いので視聴者を飽きさせない工夫が詰まっているなと感じました。

ジュディとニックについて

前回新米警察官だったジュディは、今回は元詐欺師のきつねのニックとバディを組むことになり、二人で難事件に挑むことになります。

ただ、二人のキャラクター性が1の時よりも少しずつずれてきたなと感じました。

ジュディは、1のほうでは小動物のウサギという立場から差別を受け、それに抗いもがきながら前向きに自発的に頑張る姿に好感が持てました。

しかし、2でのジュディはもうそれなりに警察官としての経験があるはずなのに、ズートピアを破壊しすぎで、これでは上司から行動を制限されてしまうのもわかります。

上司が言っていることは、極めて筋が通っているのですが、ジュディは全く反省の色が見えないので、いくらなんでも自分勝手すぎではと感じてしまいました。

また、初対面の蛇のゲイリーの言葉を、すぐに信じて行動してしまったことも警察官としてはどうなのかなと感じました。

一方、元詐欺師のニックは1では「どうせ自分はずる賢いキツネ」だという諦めと、良心との呵責に苦しんでいましたが、2では認められて警察官になってしまいました。

そのため、ニックが悩んでいることが1の時よりも軽くなってしまい、ジュディとどうやれば上手く付き合えるかばかり考えているので、シリアス感がなくなってしまったなと感じました。

それはそれで良いという人もいるので、ニックとジュディの掛け合いが好きな人には2でも十分楽しめると思います。

ストーリーとメッセージ性が薄い

【ズートピア2】では、個性的なキャラクターに頼りすぎて、物語の展開が少し無理矢理に感じたり、メッセージ性が薄いと感じました。

前作では、複雑に謎が絡み合って、ジュディが一つずつ謎を解いていくのが楽しかったです。

しかし本作では、このキャラクターがもっとしっかりしてればよかったんじゃないかとか、そんな嘘に皆騙されるのかな?と疑問に感じてしまいました。

日本と違って、欧米では建前がとても大事になってくるので、建前を完全に守るために、間違っていても認めなかったり嘘をついて自分の立場を守る人が多いと言われています。

また、他人が嘘をついていても、それを人前で間違いだということは恥をかかせる行為になってしまいます。

だから実際に、オオヤマネコの一族のように、嘘をついて出世してきた人達はアメリカには多くいるのかもしれません。

しかしそれにしても、悪役のオオヤマネコ達はキャラが立っていないなと感じてしまいました。

オオヤマネコ達を一世一代の悪者にすることで、物語を丸く収めてしまいそうなところが、少し浅はかだなと感じてしまいました。

テーマ曲の違和感

【ズートピア2】のテーマ曲になっている「zoo」という曲なのですが、ラテン系のリズムとシャキーラの力強い歌声に感動させられました。

しかし、この歌どこかで聴いたことがあると思ったら、2010年W杯の公式ソングになった「wakawaka」とそっくりなのです。

映画の中では人の著作物を盗んではいけないというのに、わざわざ過去にヒットした曲を作り替えて、あたかも自分たちが初めて作りましたというスタンスに愕然としました。

歌っている人はどちらもシャキーラなので、シャキーラ自身がこの「wakawaka」という曲を作り替えたのかもしれませんが、とても残念に思いました。

アフリカの掛け声は全てなくなり、クラブミュージックのようになってしまいましたが、検索すると「zoo wakawaka 似ている」という文言が候補にでてきます。

ディズニー映画では、たいそうなメッセージ性を訴えてきますが、自分たちのやっていることは全く意に沿っていないし、謝る姿勢なんて微塵もないのがすごいなと思います。

さいごに

家族で見に行った結果【ズートピア2】は子供達にも夫にも好評でした。

小さい子供から大人まで楽しめる作品だと思います。

しかし、メッセージ性やストーリーについては、希薄なものになってしまったのが、前作が好きだったからこそギャップを感じてしまいました。

また、他人の研究結果を盗むなというメッセージが映画に込められているなら、テーマ曲についてはなるべく独自に作って欲しかったと感じます。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました