2025年4月13日、大阪・関西万博は大阪府夢洲で開催されました。
2キロメートルにも渡る大屋根リングの建設は無駄遣いであるなど、批判が多かった万博ですが、蓋を開けて見ると来場者数は徐々に増えていき、5月31日には来場者数が15万人を超えたと発表されました。
我が家には生後5ヶ月の赤ちゃんがいるので、関東から大阪に行くのは大変すぎると思い、最初は来場を諦めていました。
しかし次第に燃え上がる万博の熱気がSNSから伝わってきて、この機会を逃したら次に万博に行けるのは少なくとも20年後にになることは過去の経験からわかっていました。
20年前愛知万博へ従兄弟がバイクで行ってきたことを知り、自分も行っておけばよかったと悔しかったのを思い出しました。
小学2年生の娘と、知的障害あり年長の息子、そしてまだ乳離れができていない0歳の赤ちゃんと夫と私で、思い切って大阪に赴くことに決めました。
パビリオンの予約が取れず、新大阪駅と梅田駅で迷い、ドタバタとした旅行になってしまいましたが、子供達にとっても夫婦にとっても良い思い出になったと感じます。
パビリオン予約ができない!
思い立ったが吉日、早速5月に万博のチケットを購入し、西ゲートから10時入場で予約をとることができました。
新幹線や万博行きのバスを予約し、パビリオンの事前予約が始まるまで、息子のミャクミャク帽子などを作って待っていました。

しかし、7日前抽選に落ち、5日前抽選を忘れ、前日抽選も全くサイトに入ることができず寝落ちしてしまいました。
とうとう万博に行く日になっても、全くパビリオンの予約は取れず、不安なまま大阪へ足を運ぶことになりました。
東京から新幹線で万博へ

朝3時に子供達を起こし、始発の電車で東京に向かい、6時9分発のぞみ283号で新大阪へ向かいました。
8時37分に新大阪駅に到着し、家族で新幹線に乗ったのは初めてだったので、記念撮影をした後桜島に向かうために地下鉄御堂筋線に乗りました。
改札口には、万博への案内をサポートしてくれる係員が控えていて、「夢洲に行くんでしょ!」と言われて夢洲駅行きの切符を買ってしまいましたが、本当は桜島へ行くので切符代が無駄になってしまいました。
梅田駅まで向かったのですが、どこまで歩いても大阪駅が見つからず、途中から息子をベビーカーに乗せて歩きました。
やっとJRゆめさき線大阪駅をみつけ、直通電車に乗って桜島に到着すると、そこは万博とユニバーサルスタジオジャパン空気が混ざった場所でした。

駅の改札を抜けると、関西バスの係員の人達がバス停まで誘導してくれて、途中横断歩道などもありましたが人並みはスムーズに流れていきました。
バスに乗る時、なかなかアプリを開くことができませんでしたので、あらかじめウェブのほうから関西バスのサイトに入っておくと良いかもしれないです。
帰りは大阪まで行ってくれる直行バスが便利だった
行きは桜島からシャトルバスに乗りましたが、帰りは大阪駅まで直行してくれるシャトルバスに乗りました。
一人2000円と高額でしたが、一人一人個別の椅子がありゆったりと座れ、USBポートもついていて便利でした。
またベビーカーは、乗務員さんが荷物置き場に入れてくれてとても親切でした。
なにより、入り組んだ大阪メトロの乗り換えなどに迷うことがなかったので、予約が取れれば利用した方が良いのではと思います。
ただし、アプリが本当に使いにくいので、ウェブのほうからちゃんとアカウントに入れるかチェックしておくことが大切です。
関西バスのリンクはこちら→https://app.kansai-maas.jp
西ゲートは比較的空いている
昨今、万博が開演する前に出待ちをして、入場前はこんなに混乱しますという報道も多いですが、西ゲートは思ったよりも混んでいませんでした。
土曜日の10時半に、桜島発のシャトルバスで万博に入場したのですが、手荷物検査も難なくパスし全く待たされることなく入ることができました。

入場すぐに腹ごしらえ
もともと旦那はパビリオンの予約などにはノータッチで、どこのパビリオンにいきたい?ときいても「どこでもいいよ」と言っていました。
そのため、入ってすぐにお腹が減ったと言い出し、仕方ないので風の広場で少し早めの昼食を取ることにしました。
西ゲートから右手に広がる風の広場は、風通しがよく人が少なく座る場所がたくさんありました。

娘がミャクミャクが飲みたい!というので、とりあえずミャクミャクソーダを購入しました。

なんとこれ、お値段900円でふとキッチンカーをみると、スプライトをドバドバ入れているのが目に入って思わず目を逸らしました。
しかし、娘は楽しんでくれたみたいですし、カステラのミャクミャクは意外と美味しかったです。
太い紙のストローで、下にこずんだ青と赤のゼリーを吸うことができるのですが、このゼリーがゆるゆるのぶよぶよでなんとも言えない食べ心地でした。

一方夫は大阪にきたので、たこ焼きが食べたいと言い出し、くくるのたこ焼きを買ってきました。
夫と私と娘で、初めてくくるのたこ焼きを食べたのですが、とろとろとしたたこ焼きを食べたのは初めてで、喉越しの良さに驚きました。
ほのかに甘いタレが、とろとろのたこ焼きに絡んでとっても美味しかったです。
しかし、これだけ柔らかいのに渡されたのは箸で、レンゲとかスプーンで食べた方が溢さなくていいんじゃないかなと感じました。
箸や紙箱は捨てる場所がしっかり決まってて、分別もしっかりされてて好印象でした。
また、風の広場のくら寿司の近くのトイレは、清潔でガラ空きで使いやすかったです。
会場内の喧騒に疲れた時は、風の広場で休んで海などを眺めてゆっくりするのもいいかもしれません。

遅いと話題の万博会場内・外周バス「e Mover」
万博会場を回ることができる外周バス「e mover」には、必ず乗ろうと夫と一緒に話していました。
私たち家族には、知的障害を持つ年長の息子がいるのですが、この子が歩くのが遅く疲れるとがんとして歩けなくなってしまうのです。
また、息子は障害者手帳を持っていますので、無料でe Moverに乗ることができます。

二人で西ゲートの北ターミナルにある停留所がどこにあるか、係員に聞いてみましたが、皆口を揃えて「あのバスは遅すぎる」と言っていました。
まあ遅くても、歩かない息子が楽しめれば良いと、家族皆でバスに乗り込みました。
夫と娘はe Mover に1日中乗ることができる1000円分のチケットを購入し、私は1回だけ乗ることができる400円分の券を購入しました。
私達が乗った時はそこまで混んでいなかったので、ベビーカーでそのまま乗車することができ、運転手さんも手伝ってくれて助かりました。
乗り心地は普通のバスと同じですが、確かに皆が言うように速度はとてもゆっくりで、せっかちな大阪人には不満に感じてしまうかもしれません。
しかし、空飛ぶ車を遠くから見ることができたり、大阪湾をゆっくり楽しみ、さらに大屋根リングの下をじっくり眺めることができるので個人的にはとても満足できました。
また、各種有名なパビリオンの近くに停留所があるので、子供を連れてならば逆に効率的に回ることができるかもしれません。
乳児がいたので入れたのはスイスパビリオンだけ
eMoverに乗って、リング東停留所の近くにあるスイス館に向かいました。
娘が最近「アルプスの少女ハイジ」の本を読んだので、スイス館だけはどんなに混んでいても行ってあげたいと考えていたからです。

しかし、パビリオンの前には長蛇の列ができていて、ハイジカフェは2時間待ちと言われてしまいました。
パビリオンの列もどこかわからなかったので、諦めてポルトガル館に並んでいたら、主人がスイス館に戻ってくるように電話してきました。
スイス館では入場規制を行っていて、係員のおじさんの塩梅で、一定時間が経つと列を開放していたようです。

だいたい30分から45分くらい待って、スイス館内に入ることができ、思ったよりも待ち時間は短かったと感じました。

入り口のすぐ近くには、スイスの情勢や思想などを丸ごと切り絵にした壮大な作品がありました。
所々にハイジやクララ、ペーターなどお馴染みのキャラクターが隠れていて、家族に「ここにハイジいるよ〜」と会話が盛り上がりました。
中にはシャボン玉のアトラクションもあり、声に連動してシャボン玉が飛んでいくのをみて、子供達は楽しそうにしていました。
スイスの最新の研究につても学ぶことができたり、夫は皆の顔がアインシュタインになったのが面白かったと言っていました。
万博内の雰囲気を楽しむ
スイス館の待機列に並んでいた時に、当日予約を取ろうと万博サイトにアクセスしましたが、どのパビリオンも予約が満席状態でした。
また、生後5ヶ月の娘を連れていたので思うようにパビリオンを回ることができませんでした。
しかし、大屋根リングの壮大さは思っていた以上のもので、自分の今悩んでいることがちっぽけに思えるくらい気持ちよかったです。

また、各パビリオンの外観はとても個性的で見ていて飽きなかったです。
特に、null✖️2館は建物自体がまるで生きてるかのように鼓動し、大きな音をたてて見る人を圧倒していました。
授乳を終えた後、大屋根リングをぐるっと回って歩いていたら、フィリピンのパレードをみることができました。
万博で授乳できる場所
せっかくの万博だったのですが、授乳室の場所がどこにあるかわからず、授乳室を探している時間が長すぎたことが後悔したポイントでした。
公式サイトであらためて授乳室の場所を調べて見ると、なんと12箇所も設置されていたことがわかりました。


場所によっては搾乳機まで設置されていたり、男性であっても入れる授乳室もあるみたいですね。
私は、静けさの森の近くにある4番の授乳室と、西ゲートの迷子センターの奥にある1番の授乳室を使いました。
4番の授乳室は、いのちのパークから係員さんに道を聞きながら探しましたが、なかなか見つかりませんでした。
青いトタンのような建物で、予約端末が置いてあるので人で混み合っていて使いにくかったです。
一番はじの授乳室をつかいましたが、真上にクーラーがあって、冷気を全身に受けながら授乳しました。
西ゲートの1番授乳室は、係員の人が丁寧に案内してくれて助かりました。
狭いながらも快適で、赤ちゃんのための設備がしっかり整っていたので、なるべくこちらのほうで授乳した方が負担が少ないかもしれません。
子供達が楽しんだ【命の遊び場 クラゲ館】
私と末っ子ちゃんは、授乳室を探すのに忙しかったのですが、夫と息子と小学2年生のお姉ちゃんは【命の遊び場 クラゲ館】に入ることができました。
夫が言うには、土曜日の昼頃であるにもかかわらず、待ち時間なしで入ることができたと話しています。
入ってすぐはフリースペースになっていて、音が鳴る仕掛けがたくさんあり、音が鳴るものが大好きな息子は叩いたりいじったりして楽しんでいたそうです。
【命の遊び場 クラゲ館】は、だいたい30分ほどの展示内容になっているそうですが、いようと思えばこのフリースペースで長い時間音楽を楽しむこともできそうです。
その後エレベーターで地下に行くと、命の根っこという暗い部屋に行くのですが、自然の音などを聞いてリラックスすることができるそうです。
心と体をゆっくり休めた後は、360度ぐるっとスクリーンが囲んだスペースで、次々と現れるクラゲと世界の祭りを見ることができます。
しかも、このスペースには音楽を生演奏してくれているそうで、子供達はノリノリで音楽と映像を楽しむことができます。
娘も夫も息子もとても楽しかったそうで、また万博に行ったらクラゲ館にいきたいと話していました。
パビリオンに入らなくてもいろいろ楽しめた
子供たちがクラゲ館に行った後、スパイファミリーのフードトラックで、ハンバーガーセットを購入しました。
夫が、子供達でも食べれそうなバジルベースの「ロイドのグリーンバンズバーガー」を買ってきてくれました。
2000円という値段は高いように感じますが、店は列ができていたにも関わらず、すぐに商品を受け取ることができて、さらにスパイファミリーの缶バッジとシールがもらえるのでお得だと感じました。
フードトラックの近くには、屋根があり座って食べられるスペースがあり、子供たちが登れるミャクミャクの山があり、娘も息子も楽しそうに遊んでいました。
子供たちが遊べるスペースは、万博内にはたくさんあり、パビリオンを回らなくてもこれだけで満足できそうだと感じました。
またクラゲ館の近くにある「いのちのパーク」では、15分ごとに濃厚な霧ミストが発生し、子供達は楽しそうに飛び込んでいました。
さいごに
大阪・関西万博に行ってきた感想としては、楽しむには1日では足りなかったけれど、素敵な思い出を作れたと感じました。
いろいろな世界やアートに触れることができ、とてもポジティブな気持ちになることができました。
ニュースなどで混雑のことや、虫や菌の発生などについても問題点を指摘されていますが、それは対策をすれば来場者に全く害はないかと思います。
そんな些細なことよりも、貴重な経験ができることは間違い無いと思います。
今回少し無理をしましたが、子供達の記憶に残る万博になったことでしょう。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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